古代を記した歴史書「三国史記」「三国遺事」とは何か

 

日本の歴史書といえば、最古のものは「古事記」で712年に完成している。神話や伝説が多いのが特徴だ。もう一つ、720年に完成したのが「日本書紀」。神代から持統天皇11年(697年)までの出来事を編年体で記している。

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2つの歴史書

朝鮮半島では古代にも歴史書が編纂されたはずなのだが、今は残っていない。それゆえ、古代のことを知るには「三国史記」や「三国遺事」を読まなければならない。
「三国史記」は、三国時代と統一新羅時代を記録した唯一かつ最古の正史である。高麗王朝の17代王・仁宗(インジョン)の治世時代(1122~1146年)に金富軾(キム・ブシク)が編纂した。
全50巻で構成されていて、1~12巻は新羅本紀、13~22巻は高句麗本紀、23~28巻は百済本紀、29~31巻は年表、32~40巻は雑志、41~50巻は列伝となっている。
正史であるだけに、三国時代について調べるときに韓国で一番頼りになる歴史書であることは間違いない。




もう一つの「三国遺事」は、高麗王朝の25代王・忠烈王(チュンヨルワン)の治世時代(1274~1308年)に名僧・一然(イリョン)が書いた歴史書。この本では「三国史記」で抜けていた部分を古い記録を調べて補っており、紀元前の神話や古代の伝説・民話が織り込まれている。
(ページ2に続く)

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