ドラマを楽しめるさまざまな要素
人や動物の生命を扱う医学。このジャンルがテーマとなるドラマは、どうしても雰囲気が暗く、重くなりがちとなるのは否めない。
この点に関しても、イ・ビョンフン監督は、恋愛などのライト感覚を盛り込む演出により、絶妙に全体のバランスをとっている。
映画とミュージカルの世界でトップスターであり、ドラマはこれが初出演となるチョ・スンウの軽妙洒脱な演技が明るさをもたらしている。ちなみに彼は本作での演技が評価され、２０１２MBC演技大賞を受賞している。
さらにはカン・ジニョンとそのライバルとの三角関係など、恋のかけひきのお楽しみもきちんと用意されているところは心憎い。
本作で初共演となるチョ・スンウとイ・ヨウォンは、同大学、同学科（檀国大学演劇映画科）の出身である。チョ・スンウと、『善徳女王』で一躍韓国を代表する女優となったイ・ヨウォンとの息のあったかけ合いは、見ているだけで微笑ましくなってくる。
このほか、イ・ビョンフン監督作品 の“ファミリー”、つまり常連俳優たちを発見するお楽しみももちろん用意されている。
まずはイ・スンジェ。『ホジュン』で主人公の師匠ユ・ウィテを演じ、『イ・サン』で２１代王・英祖（ヨンジョ）に扮した彼は、本作ではクァンヒョンの師匠コ・ジュマンとして相変わらずの重厚な演技を見せている。
もちろんファミリーのメンバーである、メン・サンフン、イ・ヒド、シン・グクらのベテラン陣もしっかり脇を固めている。さらに『イ・サン』でホン・グギョンを演じていたハン・サンジンが、本作では１８代王・顕宗を演じているのも要チェックだ。
時代劇ドラマの１ジャンルを確立した感のある、医療もの。その名作の系譜にまた１つ、『馬医』という輝かしい作品が連なることとなった。（ページ４に続く）
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