キム・ジャジョム(金自点)とは誰なのか?『華政(ファジョン)』に登場

仁祖と姻戚関係に!

仁祖はれっきとした正室がいながら、側室の趙氏を寵愛した。2人の間にできた娘が孝明(ヒョミョン)翁主(オンジュ)である。
仁祖はこの王女をとても可愛がった。
それがよくわかっていたので、キム・ジャジョムは必死に動いて、自分の孫の世龍(セリョン)を孝明翁主と結婚させることに成功した。
つまり、キム・ジャジョムは仁祖と親戚になったのだ。
そのおかげで、彼はますます権勢を強めていった。
まさに、キム・ジャジョムがいなければ政権が動かない、と言われるほどの実力者になったのである。
しかし、彼の権力は仁祖がいればこそ、であった。
1649年、仁祖が世を去った。
彼の息子が17代王・孝宗(ヒョジョン)として即位した。




とたんに、キム・ジャジョムは力を失った。
彼は、大いにあせった。
そこで、いろいろと画策しようとしたが、それが裏目に出た。
最後は謀反の疑いをかけられて1651年に処刑されてしまった。
相棒とも言えた趙氏も死罪に追い込まれた。
仁祖という絶対的な後ろ楯を失ったキム・ジャジョムと趙氏は、結局は悲惨な最期を迎えなければならなかった。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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