韓国は科挙の国
『トキメキ☆成均館スキャンダル』で描かれた受験地獄は今の韓国にも続いていて、日本以上の学歴偏重社会になっている。
試験の方法もかつての科挙を彷彿させる。大学受験者は毎年11月中旬の特定の1日に行なわれる修能試験を全員受ける必要がある。
日本にもセンター試験があるが、それに続いて各大学での選抜試験もあってセンター試験が一発勝負というわけではない。
しかし、韓国では全国で画一的に行なわれる修能試験が一発勝負であり(例外もある)、その持ち点によって進むべき大学の合否が決まる。
それだけに、この修能試験の日は韓国でも特別で、朝の渋滞が起きてはいけないと公務員や会社員は始業時間を遅らせる。
また、英語のヒアリングテストが行なわれる時間帯には、空港でも飛行機の離発着を控えている。
さらに、受験会場に遅れそうになった受験生はパトカーや白バイで連れていってもらえる。そういう光景がテレビニュースを騒がせるのが毎年の年中行事だ。
こうした修能試験を見ていると、韓国はいまだに科挙の国なんだということを実感させられる。
文=康 熙奉(カン ヒボン)