なぜ朝鮮王朝を舞台にした時代劇は刺激的なのか(後編)

 

前編では、張禧嬪と貞純王后について述べました。後編では、朝鮮王朝でも特に刺激的な国王を取り上げます。それは、初代王の太祖と15代王の光海君です。

 

やってはいけないこと

1392年に朝鮮王朝を建国したのは、李成桂(イ・ソンゲ)です。彼は初代王の太祖(テジョ)になりました。
太祖は本来なら、新しい王朝を作るつもりはなかったと思います。




1388年、自分が明を攻撃したくないのに無理やり司令官にさせられましたが、率いた大軍が増水した川で先に進めなくなり、逆に引き返して一か八かで都の開城(ケソン)を攻めました。成り行きでそうならざるを得なかったということです。
太祖は、朝鮮王朝の初代王になりましたが、それはあくまでも結果であって、何か欲望を持って王朝を作ろうとしたわけではないのです。
その末に、太祖は世子(セジャ)を決めるときに、八男の芳碩(パンソク)を指名します。
りっぱな兄貴がたくさんいるのに、わずか10歳の末弟を後継者に指名するなんて……。一番やってはいけないことをしています。(ページ2に続く)



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