パク・ボゴムとキム・ユジョンが主演した『雲が描いた月明り』は、史実を基にしてフィクションを加えた時代劇である。実際のイ・ヨンは、大変な妹思いの兄として歴史的に有名だった。
多くの妹たち
23代王・純祖(スンジョ)の長男であったイ・ヨンこと孝明世子(ヒョミョンセジャ)には、妹が多かった。『雲が描いた月明り』の中では、イ・ヨンの生母はすでに亡くなっていて純祖が再婚していたことになっていたが、史実では純祖の正室はたった1人であった。それが純元(スヌォン)王后である。
純祖と純元王后の間にできた子供を見てみると、長男が孝明世子であり、その下に4人の妹がいた。一番上の妹はすぐに夭逝してしまったのだが、他に3人の妹がいて、上から明温(ミョンオン)公主(コンジュ)、福温(ポゴン)公主、徳温(トゴン)公主という名前であった。なお、公主というのは、王の正室が産んだ王女を指している。
『雲が描いた月明り』にはイ・ヨンの妹としてミョンウン王女が登場するが、史実では明温公主が該当すると思われる。
孝明世子には、他にも妹がいた。それが永温(ヨンオン)翁主(オンジュ)である。翁主というのは、王の側室が産んだ王女を指している。
この永温翁主の母は純祖の側室であった淑儀(スギ)・朴(パク)氏である。『雲が描いた月明り』でもイ・ヨンの良き理解者として登場している。
そして、ドラマに出てくるヨンウン王女が永温翁主に該当すると思われる。
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