興奮した粛宗
重臣たちは「イエスマン」ばかりではなかった。
彼らは官職と命をかけて王に意見することもいとわなかった。それが朝鮮王朝の伝統でもあり、そうした見識をもっていたからこそ、高官たちは王に対しても強い影響力を保持できたのだ。
このときも異議が続出した。重臣たちの間では「王妃はまだ若いので、元子の決定を急ぐべきではありません」という主張が多かった。
王と臣下が対立した。
粛宗は次第に憤慨してきた。
「古来より“不孝の中でも後継ぎがいないのが一番の不孝だ”と言うではないか」
粛宗は重臣たちをにらみつけた。
「余の年はもうすぐ30だ。後継ぎがいないので日夜心配していたのだが、ここでようやく王子が生まれた。それなのに、なぜ元子に決めるのが早すぎるというのか!」
粛宗は興奮しながらさらに語り続けた。(ページ3に続く)
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