「朝鮮王朝三大悪女」にはオモテとウラがある!

非道な女性ばかり

2人目は金介屎(キム・ゲシ)である。
彼女は、14代王・宣祖(ソンジョ)に気に入られて、女官として頭角を現したが、光海君(クァンヘグン)を支える立場になり、様々な陰謀を行なっている。
光海君の兄である臨海君(イメグン)は、光海君が即位した翌年の1609年に殺されているが、それも金介屎の指図があったのではないかと言われている。さらに1614年には、宣祖の正室だった仁穆(インモク)王后が産んだ永昌大君(ヨンチャンデグン)が殺害されたが、それも金介屎の指図で刺客が動いたようだ。
このように光海君の王位を安泰させるために動いた金介屎。彼女が何をやったかというのは、韓国時代劇『華政(ファジョン)』にもよく出てきていたが、女官として政治力を持ちながら非道な行為を行なったという意味で、ウラの三大悪女に入れるべき女性だ。




3人目は貞純(チョンスン)王后である。
彼女は英祖(ヨンジョ)の二番目の正室であり、英祖と思悼世子(サドセジャ)の関係悪化に関与した。特に、思悼世子の素行を歪曲して英祖に伝えたと言われている。そういう点でも、思悼世子が米びつで餓死するときに裏で激しく動いた女性であった。
貞純王后は、正祖(チョンジョ)を毒殺したという疑いも強く持たれている。その正祖が亡くなった後、息子の純祖(スンジョ)が即位したのだが、まだ10歳と幼かったために、貞純王后が代理聴政(テリチョンジョン/摂政のこと)を行なった。
そのときに彼女は何をしたのか。正祖が進めていた改革を全部潰し、正祖が登用していた人材を罷免(ひめん)してしまった。
さらに、政敵にキリスト教徒が多いという理由で、キリスト教の大弾圧を行なった。この大弾圧で数万人が犠牲になったと言われている。そういう意味では、彼女こそが朝鮮王朝で一番の悪女だったかもしれない。
このように「朝鮮王朝三大悪女」のウラの3人は、非道な女性ばかりであった。

文=「韓国時代劇アンニョン」編集部

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