ドラマ『Dr.JIN完全版』は、日本の漫画『JIN-仁-』を原作にした、朝鮮王朝の時代へタイムスリップするフュージョン時代劇。キャストには、韓流四天王のソン・スンホンとJYJのジェジュン、ヒロインには日本でも人気の高い女優パク・ミニョンが顔をそろえた。
物語の主軸となる3人の人間関係
ドラマ『Dr.JIN 完全版』は、『夏の香り』『エデンの東』『マイ・プリンセス』など、数々のヒット作に出演した演技派俳優のソン・スンホンと、JYJのジェジュンの主演で話題を呼んだ作品。ヒロインには、『トキメキ☆成均館スキャンダル』で大ブレークし、『シティーハンターin Seoul』『栄光のジェイン』などの話題作に出演するパク・ミニョンをキャスティングし、注目度をさらにアップさせた。
主演を務めるソン・スンホンは、IQ180の頭脳を持つ天才外科医ジン・ヒョクを演じる。ジン・ヒョクは、手術成功率100%という神話を持つ、韓国で最高の神経外科医。実績を認められ、大韓大学病院の最年少神経外科科長となるが、助かる見込みのない患者を見捨ててしまうなど、医療を冷酷に考える人物だ。
ある日、突然、時を超えて朝鮮王朝時代へとタイムスリップしまったジン・ヒョク。心の奥底に、「結果はどうあれ、医者はどんな人の命も助けるべき」という妹ミナの言葉が突き刺さっている彼は、朝鮮王朝時代では、医療に真摯に向き合うようになる。その一方で、自分の医術が、この時代の歴史を変えてしまうことに思い悩む。
もうひとり、主演としてキャスティングされたのが、JYJのジェジュン。劇中では、ジン・ヒョクとライバルになる韓国版オリジナルキャラクターのキム・ギョンタクに扮し、感情を表に出さないストイックな男を熱演。この作品で、2012MBC演技大賞「男性新人賞」を受賞した。
キム・ギョンタクの官職は、外戚として宮中を支配する安東キム氏の最高権力者を父に持つ捕盗庁(ポドチョン=警察機構)の従事官。庶子(非嫡出子)のため、本当の父親であっても父と呼べず、寂しい思いを内に秘めている。父に認めてもらいたい一心で武術に励み、どんな勝負にも負けない努力もしてきた。そんなギョンタクの心の支えになっているのが、没落した両班の娘ホン・ヨンレ。彼女への思いは深く、それは一途な愛そのものだった。
そのヨンレを演じるのがパク・ミニョンである。彼女は、ジン・ヒョクの妹ミナ役とヨンレ役の1人2役に挑んでいる。ヨンレの父は南人(ナミン)派の重職だったが、安東キム氏の勢力によって追われ、やがて病死してしまう。その後は、党派の差別を受けながら、母や兄と苦労し生きてきた。
外見は、ジン・ヒョクが現代に残してきた妹ミナと瓜二つ。性格は控えめで、感情表現をせず、一度決めたことは絶対に貫き通す強い一面を持っている。彼女は、ジンと出会うことで医学の素晴らしさを知り、医療の仕事を志す決意をする。
一方、ジン・ヒョクの妹ミナは、大韓大学病院のレジデント(研修医)。心優しい性格で、患者の命を一番に考えている。兄ジン・ヒョクとは、医療に対する考え方の違いで、衝突することがあった。ある時、交通事故に遭い、ジンの執刀で手術は成功するものの、意識は戻らないままである。(ページ2に続く)