- 2017-8-29
- 韓国時代劇紹介
名君として尊敬される世宗。そのイメージを覆した名優ハン・ソッキュ。いま、新たに紡がれるハングル創設に隠された戦い。
新たな解釈で描かれた名君
韓国SBSで2011年に放送された『根の深い木』は、朝鮮王朝の中でも名君と名高い4代王・世宗(セジョン)が残した最大の功績「訓民正音(フンミンジョンウン=ハングル)」の創製を巡る秘話と、その裏に起きた事件を描いている。
『風の絵師』の原作者として知られる人気作家イ・ジョンミン氏の同名小説を原作とした作品だ(邦題は『景福宮の秘密コード』)。
小説は、ハングル創設の裏で起きた連続殺人事件をサスペンスタッチで描いているが、ドラマではそれに加えて、殺人事件を乗り越えて世宗が成長していく過程をていねいに追っていく。
演出を担当したチャン・テユ監督は、ドラマでは原作よりも世宗の生きざまに注目したと語る。
「世宗について調べてみると、学者によって彼に対する説明や主張がまったく違っていました。そのためドラマでは、集賢殿のイケメン・カルテットのように原作にない人物もたくさん登場します。また原作には世宗に対するイメージ描写がほとんどありませんが、世宗のキャラクターを豊かに表現するようにしました」
『根の深い木』は放送3回目にして、視聴率18%を突破し、最終回には最高視聴率25.4%を獲得した人気時代劇だ。新たな解釈を加えた世宗像は、一般視聴者の人気はもちろん、好き嫌いの激しいテレビ関係者のあいだで、より高く評価された。(ページ2に続く)
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