韓国時代劇の華麗なる系譜(前編)

 

 実録ドラマが人気になる

DSCF7683

「朝鮮王朝実録」という朝鮮王朝の正式な歴史書は、膨大な量のすべてが漢文でできているので、通常の韓国の人はまったく読めなかった。1993年に、20数年の歳月をかけてようやくハングル版ができ、韓国の一般の人も「朝鮮王朝実録」が読めるようになった。こうして脚本家も「朝鮮王朝実録」を史料として使うことが可能となり、その末に制作されたのが1996年11月から放送が始まった『龍の涙』という作品である。
このドラマは朝鮮王朝の創成期が描かれていて、初代王から3代王までの生きざまが詳細に描かれていた。この1996年というのは、おりしも「1冊で読む朝鮮王朝実録」という書籍が大ベストセラーになっていて、朝鮮王朝に対する関心が飛躍的に高まっていた。そうした相乗効果もあって『龍の涙』は49・6%という高い視聴率を挙げ、朝鮮王朝の実録ドラマがもてはやされるきっかけとなった。




1998年6月から放送が始まった『王と妃』は、『龍の涙』の時代背景を引き継ぐ形で5代王から10代王・燕山君(ヨンサングン)までを描いている。これも大変な視聴率を挙げて、朝鮮王朝の実録ドラマは韓国で完全に定着した。
その韓国では1998年から1999年にかけて、国家の金庫が空になるという厳しい経済危機があった。IMF(国際通貨基金)からお金を借りて急場をしのいだが、国民は「国が破産するのではないか」という危機感を強く持っていた。そのときに一番受けたドラマが『ホジュン』である。低い身分から自らの努力で必死にはいあがっていこうとするホジュンの姿は、苦難の中で必死に耐えてがんばろうとする韓国の人たちを大いに勇気づけたのだ。最高視聴率は63・7%。これが今も破られていない韓国時代劇の歴代最高視聴率である。(ページ2に続く)

韓国時代劇の華麗なる系譜(後編)

徹底解説!なぜ韓国時代劇はこんなに面白いのか(前編)

韓国のドラマはなぜ時代劇がとても多いのか



ページ:

1

2

関連記事

ページ上部へ戻る