朝鮮王朝の女官が所属した内命婦(ネミョンブ)とは?

女官の部署と職種

尚宮は重要な情報を収集することが可能で、宮中における影響力も大きかった。特に、国王の命令を受けて王宮の財産を管理していた提調(チェジョ)尚宮は政治的にもその影響力を発揮する位置にいた。ときには、尚宮が国の政治に大きな影響をおよぼすこともあったほどだ。
そうした尚宮の下に他の女官が続いた。
女官の職種は多岐にわたっていて、宮中の財産管理、生地や器などの出納、王子や王女の養育係の補佐、書籍の整理や文字の朗読、料理などを担当した。
具体的に、女官が所属する内命婦の各部署と担当業務を見てみよう。
王と王妃が住む寝殿などで勤務する「至密(チミル)」、王の衣服や布団を作る「針房(チンバン)」、宮中で使われる装飾物に使う刺繍を管理する「繍房(スバン)」、洗濯と衣服の手入れを担当した「洗踏房(セダッパン)」、飲料水やお菓子を作る「生果房(セングァバン)」、焼酎を作る「焼酎房(ソジュバン)」、王や王妃の洗面水や浴槽の水を処理した「洗水間(セスガン)」、料理を担当する「水刺間(スラッカン)」などである。それぞれが独立した組織として独自の権限が与えられていた。




こうした組織の中で実務的な作業を管理するのが尚宮であり、その下にいて実際の作業をするのが内人(ネイン)と呼ばれた女官だった。

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