善徳女王を初め新羅にはなぜ女王が誕生したのか

女性の能力を生かす社会

新羅に女王が誕生したのは、新羅社会では女性たちの活動の場が広かったからです。貴族階級に限定されますが、当時は優秀な女性を選抜して徹底的にエリート教育を行なう風潮もありました。
このように女性の能力を生かす社会でもありましたので、王に息子がいないときは娘が自ら王になることもできたのです。




新羅27代王となった善徳女王の場合も、さしたる反対もなく自然な形で王位に就いています。
このあたりは後の朝鮮王朝とはまったく違います。
むしろ古代の新羅のほうに王位継承で男尊女卑がなかったというのは、とても興味深いことです。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

康熙奉(カン・ヒボン)著『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(実業之日本社)

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

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