光海君(クァンヘグン)の妻と息子夫婦は悲惨な最期を遂げた!(再読版)

再び王位に戻る日を夢見て

仁穆王后はずっと復讐に燃えていた。
彼女の命令を受けた官僚たちによって光海君は殺害されかけたが、未だに彼を慕っている者たちの協力があって、なんとか命を落とさずに済んだ。




1637年1月、朝鮮王朝は清に屈服し、仁祖は地面に額をこすりつけて清の皇帝に謝罪した。
この屈辱的な事件の後、光海君は済州島(チェジュド)に流された。
済州島といえば、極悪人が流罪となる南海の孤島である。
さすがに光海君も最果ての地まで流されたことに衝撃を受けたが、それでも光海君は生きようとした。
先王なのに屈辱的な扱いも受けたが、それにも耐えた。
結局、光海君は1641年に66歳で亡くなった。
家族が悲惨な最期を遂げた後でも、彼は再び王位に戻る日を願って必死に生きたのかもしれない。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

光海君について紹介している『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』(康熙奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社)

康 熙奉(カン ヒボン)
1954年東京生まれ。在日韓国人二世。韓国の歴史・文化と、韓流および日韓関係を描いた著作が多い。特に、朝鮮王朝の読み物シリーズはベストセラーとなった。主な著書は、『知れば知るほど面白い朝鮮王朝の歴史と人物』『朝鮮王朝の歴史はなぜこんなに面白いのか』『日本のコリアをゆく』『徳川幕府はなぜ朝鮮王朝と蜜月を築けたのか』『悪女たちの朝鮮王朝』『宿命の日韓二千年史』『韓流スターと兵役』など。最新刊は『いまの韓国時代劇を楽しむための朝鮮王朝の人物と歴史』

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